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The Japanese Dubai-JDニュース

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2010.5

<何故、多くのUAE少年が学校を辞めるのか?>

 UAE少年のサイード(5)くんが「将来の夢は警察官」と言ったら、それはこの年頃の子供たちから聞くことのできる無邪気な答えだ。
 しかし、サイードくんのような子供が実際に警察官や軍人になったとしても、その理由は特に学歴がなくても就職ができ、またある程度の給料が保障されるからだという。教育専門家によると、これらの憧れの職業の水準は低く、多くのUAE少年が高校や大学を卒業せずに就職しているという。
 教育省(Ministry of Education)によると、小学校を中退する男子児童の割合は7~10%に達し、女子児童の割合より高いという。また男子生徒より女子生徒が高等教育に多く進学することもわかった。
 ドバイ政治大学院(Dubai School of Government、DSG)研究員でもあるUAE学校政策専門家のナターシャ・リッジ(Natasha Ridge)氏は現行の教育システムが男子生徒への期待度が低いとして、「学校側は男子生徒に高い水準を求めなければならない」と言った。そして、さらに多くの教育を受けたものが警察官や軍人に選ばれなければならないと付け加えた。
 UAEでは高校卒業後、大学にまで進学しても多くの学生が途中で辞める。ドバイ男子大学(Dubai Men’s College、DMC)・カウンセラーのイアン・ウッド(Ian Wood)氏によると、多くの学生が基礎課程を履修する前に学校を辞めるという。 大学進学前の講義(pre-degree programme)は英語の強化学習過程だが、この過程に国公立大学(federal universities)に進学するUAE学生の90%以上が受講する。ウッド氏は 「1学期に50%以上の学生が警察官や軍人になるために辞める。基礎課程を履修しないため、ほかの講義も受けられない」と言った。
 学校卒業後に英語を習得するのは、UAE国民にとっても大変厳しく、結局その代案として公務員の仕事を探すことになる。
 UAEの公立学校(public school)では主要科目の授業はアラビア語で行われ、英語での授業は数時間だけだ。しかし、大学では全ての講義が英語で行われるが、英語の実力向上プログラムなどは特に準備されていない。
 リッジ氏は英語のスキルが乏しい教師を雇う公立学校を何度か見たとして、「ラス・アル・ハイマの数校では英語のクラスでアラビア語の授業がされていた」と言った。教育省のカリキュラム規定と生徒たちへの支援不足が問題をさらに悪化させている。リッジ氏は補修授業の必要性を強調した。
 公立学校では体育の授業は約1時間だけで、一部の学校ではグラウンドもない。また、美術、音楽、科学技術などの授業は9年生(Grade9)以降はない。リッジ氏は「才能のある子も、勉強ができない子もまともに管理されない。1部の生徒は学校の教育過程に満足できず学校を辞めている」と強調した。

 UAEの青年たちは、たいてい安易な道を選択する傾向にあるという。
 DMCのマリレン・ダ・コスタ(Marilene Da Costa)教授は、この2年間24人以上の男子学生の行動を調査してきたが、この結果、学生は努力をしなくても良い結果が出せると思っているとして、約50%の学生は試験のため特に準備をしていないという。また、試験の準備をしなかった学生のうち3人以上は試験で平均点以上を取ると言ったという。
 これについて、コスタ教授は「学生たちに『No pain, No gain(苦労なくして、得られるものはない)』という概念を教える必要がある。これは高級車や高級住宅だけを指すのではなく、学位を取得して、良い会社に就職しようとするなら、努力するべきことを教えなければならない」と言った。
 リッジ氏は職業への期待度は学歴や教育水準に順応するべきだとして、「努力がどのように報われるのか考える必要がある。努力なしに昇給はありえない」と言った。
 多くのUAE国民は“vaasta(コネで職を得ること)”やUAE国民への優遇措置に頼っているが、これは出世を妨げる。リッジ氏は学校の職業カウンセラーの生徒への動機づけが重要だとして、「UAEには多くの機会があるため、適正にあった職業を見つけられるということを教えなければならない」と言った。
 また、 両親が学校行事などに参加することは少年たちを勇気付けるという。DMCに通うアブドゥル・Mくんは子供がある決心をする際に家族の役割は重要だとして、「学校の最終学年の時、両親は高等教育の重要性を説明してくれた」と言った。
 しかし、Mくんの友人は特別な能力も要しない短期間の公務員の仕事を信じ込み、学校を辞めたと言う。Mくんは「現在の大学生がアドバイザーとして高校生に動機を与えてほしい。大学生たちが高校を訪れ、アドバイスをしたら、中途退学などの問題に役立つだろう」と言った。


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